詩と愛

詩と絵のアイデア

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

28 アウト・オブ・プレイス

道端にペットボトルが転がっている。まだ中身は入っているようで、かすかな振動にちゃぷちゃぷと揺れている。人通りのある往来だ、いずれ誰かが捨てるかもしれないが、もしこれが人里離れた山野であったならいつまでも遺り続けるのだろうか。折れた道路標識…

27 骨

「骨の島」という考えが夜になって不意に湧いてくる。(些末な考えが湧いてくるのは大抵が夜なのだ、夜だけは生活に追われることもないからね)「骨」という言葉が入っているだけで妙に物々しくなる向きがあるが、何のことはない、どこぞの火葬大国のことであ…

26 線

駅がある。駅があるということは電車が走るということであり、電車が走るということは線路があるということでもある。 ある時、途切れた線路を見かけた。駅からわずかに離れたところで、見事なまでに途切れている。途切れた場所は柵に囲われており、容易に幼…