詩と愛

詩と絵のアイデア

11 麗

うららかな春の陽気、と言われたところで「うららかな」のあたりがどうもピンと来ない。正確な意味を求める諸氏におかれては、お得意のスマホ・ポチポチで上手にやればいいのであって、ここではうららかについてこれ以上の詳細は記載されないのであるが、どうせ「なんとなくいい感じ」程度の意味合いだろう、と日本人経験そこそこの人間であるところのぼくは思うのである(実際にスマホ・ポチポチをするとだいたい合っていることが確認できるはずだ)。

ところで、「うららかな」から想起されるのは「おてんば少女」であり、「うるわしの」から想起されるのは「深窓の令嬢」であるということは周知の事実である。いやに方向性の異なる少女像であるが、いずれも「麗」の字を当てている。共通項はないかと今世紀最大の知性に照らしてみたところ、どちらもやはり「なんとなくいい感じ」であるという点において共通している、という発見がある。

しかしなんというか、「深窓の令嬢」というとなんとなくどころではないいい感じがするよなぁ、というのが、ぼくが最終的に言いたいことであり、春の陽気がうららかだろうがなんだろうが「深窓の令嬢」の前には塵芥に過ぎないのである。

ところで「深窓の令嬢」の正確な意味を知りたければ、これまたお得意のスマホ・ポチポチでがんばるといい。ここでは「なんとなくどころではないいい感じのする人」程度の意味で扱っているし、9割がた正しいということが、実際にスマホ・ポチポチをすることでわかってもらえることだろうと思う。