7 冬小径
ナナフシの話から。
詩を書くときは少女を想起していて、だいたいラブライブのはなよちゃんとりんちゃんを当てはめてしまう。と、簡単にいくことが多い。ぼくは18歳くらいのはなよちゃんとりんちゃんを思い浮かべてみたけれども、それがうまくいったかどうかはどうでもいい。
「冬小径」
きみの一歩に、
枯れ枝が、ぽきり、ぽきりと、
冬小径。
いつもより足早に、
ぽきり、ぽきり。
ぽきり、ぽきり。
踏み折れた枯れ枝の先っぽに、色あせた葉が残り、
汲み上げた青の記憶を、留めおこうとしている。
わたしの一歩に、
枯れ枝が、ぽきり、ぽきりと、
冬小径。
枯れ枝をよけて、きみのあと、
どきり、どきり。
どきり、どきり。
高鳴った鼓動のすみっこに、冷やかな澱残り、
片時雨、霞む背中に、薄れ行く春を聴いている。